人間交路

 新宿のコニカミノルタプラザで、今、フォトジャーナリストの長倉洋海の写真展がやっています。

 今回のテーマは、「シルクロード」。長倉氏が学生の頃、シルクロードへの憧れからアフガニスタンに向かったのが原点になっている。
 タクラマカン砂漠、パミール高原、中国西域から中央アジア、トルコへ、さらには海のシルクロードの拠点だったスリランカ、ドバイ、イエメンという地域を撮影。今回、訪れた国は11カ国、走行距離は6万キロを超えた旅・取材となった。

 長倉氏は今年、2009年で写真家20周年となる記念すべき年。
 そんな2009年の1月25日の日曜日、新宿のコニカミノルタプラザのギャラリーCで、長倉洋海のスライドトークショーを聞いて見てきました。

 長倉氏の旅はただの旅行にならず、探検・自分を変える旅になってしまうといいます(笑)。
 そんな長倉氏は、1975年にアフガニスタンの遊牧民を取材。そうして、マスードと出会います。ちなみにマスードは長倉氏とおなじ年。
 しかし、長倉氏の出発点は、高校2~3年の時にある全集を読んでからのこと。中央アジアの歴史や人間ストーリーといった内容というその全集を読んで「シルクロード」に興味を持った長倉氏だったが、マスードと出会い、「シルクロード」のテーマは片隅に追いやられてしまった。
 しかし、マスードが倒れた後、「シルクロード」に対しての想いが強くなり、今回の旅・取材になったという。

 そして、今回の取材の要所の一つであるタクラマカン砂漠。この砂漠は日本が入る程の大きさだという。約50数頭のラクダを利用して6日ぐらいをかけて、移動したそうだ。今では交通の便(車)が発達しており、ラクダは観光用という。
 砂漠で感じたことは、砂漠には「音」がないということだそうだ。それはつまり、人間・生物がいないということで、夜になると、「ヒュー」という風の音、そして、「シャー」という砂の音だけが聞こえるという。その砂漠の風は、1日で景色が変わるくらいの砂を運んでいくという。しかし、朝起きると、砂の模様がとてもきれいだという。難点は、どんなに砂対策を行なっても砂が入ってくるという(笑)。

 「シルクロード」のアフガンのあたりは、ブドウが生活の営みに重要なものになっている。そして、人は赤色が好きで、ザクロが好きだそうだ。

 ウイグルの人はお年寄りの場所があるという。つまり、お年寄りにも役割があり、堂々として楽しんでいるという。

 「シルクロード」の取材を通じて、同じシルクロード文化という共感を得ることができたと長倉氏。
 マスードとの出会いでは、戦争人は違うイメージを持っていたが、同じ人間であるということも感じたという。マスードは国防大臣に就任後、アフガン人同士で争いが起こり、そのときが最もマスードにとって厳しいときだったのではと。タリバンとの戦いで、タリバンに寝返った者もおり、不利な状況になっていったが、最後まで抵抗したという。
 ちなみに、マスードはカブール大学の建築学科の学生だっとそうで、戦いなど以外の休息のときには、自分の家を建てる構想をよく語っていたという。

 長倉氏は今の報道に対するものにも語った。
 今の報道は、「その土地らしく、戦争らしく」報道する。本来はそうではなく、現地の人々の現状を伝えるべきである。現に、現地の人々もテレビも携帯も使う。そして、伝統や文化を大切にしながら取り入れている。

 そして、トルコについては、融和な国だという。なぜなら、トルコに至るまで、様々な争いなどがあったが、トルコに到着した頃には、どうやって、共存・協力していくかを学んでいったのはではないかと、長倉氏は語った。

 最後に、旅というのは一歩しか進めない。一歩一歩旅をする。つまり、旅はこういうもので、自分の足で歩き、行く先での交渉やコミュニケーションで相手を知ることになる。そうして、旅先でいろんな人と会い、交流することで、いろんな人、価値観を感じることができると語った。そして、国境が消えて、同じ仲間だと感じたもになったと締め括った。

 この写真展は、2月2日(月)の明日まで開催されています。もし、時間の都合がよければ。

<開催要項>
・コニカミノルタプラザ企画展 長倉洋海写真展「人間交路 SILK ROAD 写真家・長倉洋海 シルクロード第二章」
・期間:2009年1月24日(土)~2月2日(月)
・場所:コニカミノルタプラザ ギャラリーC
・時間:10時30分~19時(最終日のみ15時まで
・無休・入場無料
・〒160-0022 東京都新宿区新宿3-26-11 新宿高野ビル4F
・Tel:03-3225-5001
・HP:http://konicaminolta.jp/plaza/

 ちなみに、長倉洋海スライドトークショーはもう終わってしまいました。

<参考記事>

・「人が出会い交わる路」/amor en la biblioteca

・「長倉洋海写真展」/羊からのおくりもの

・「長倉洋海 写真展 「人間交路」」/Gae-a ガイア

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