原発に、エネルギーに、経済に、国際情勢

 2011年3月11日の東日本大震災は世界にも日本にも大きな衝撃をもたらしました。各報道は3.11を取り上げ、その検証なり、分析なり、反省なり、様々なテーマで取り上げ、現在もその過程にあります。
 雑誌「FOREIGN AFFAIRS」も「Anthology」として、vol.34で取り上げていました。

 その中で、すごく興味深かった内容がありました。
 「エネルギーの未来――「ベースロードエネルギー」と再生可能エネルギーを組み合わせるしかない」という記事。原子力発電所で電気を生産すると、使用済み核燃料が発生します。これは、簡単に言えば、廃棄物といってもいいかもしれません。これまでこの使用済み核燃料をどうするかで課題が挙がっていました。
 その対策の一つに、地中深くの安全なところに埋める、というものですが、その地をどうするかが問題でした。技術的には、再処理という過程で、さらに、原発で使用できるようにする方法もありますが、その場合、再処理後に出る廃棄物は、最初に出た廃棄物の放射能よりも高いレベルになるというものでした。
 記事では、フランスのアレバ社では、この使用済み核燃料については立証済みの信頼できる解決策があると、アレバ社の最高経営責任者のアンヌ・ロベルジョン氏が語っていました。それは、アレバ社では使用済み核燃料の96%を再利用しているという。つまり、一定の使用済み核燃料棒が存在するとして、再処理を通じて再利用できない部分を4%にまで低下させることができるということです。
 そして、もう一つ。兵器級プルトニウムが生産されるのを回避できるような策として、使用済み核燃料を再処理すれば、再利用できるウランとプルトニウムが残ります。しかし、プルトニウムは兵器転用という問題があるみたいですが、そのプルトニウムに劣化ウランを混ぜることで、新たに核燃料として利用することに成功しているという。
 そして、先ほど挙げた4%。最終的にはいわゆる核廃棄物として残るのは4%程度。これをどうするかも研究されており、研究レベルでは、既に全てを燃やし尽くすことに成功しているというのです。まだ実用段階には至っていないということです。

 「クリーンエネルギーの不都合な真実――補助金を脱した真のクリーンエネルギー革命に向けて」の記事。
 3.11を受けて、日本の電力産業では原発は厳しい目にさらされることになりました。ただし、これまで原発の危険さは語られてきたり、これまでの燃料として石油などの化石燃料のリスクも課題に挙がってきました。そこで、再生可能エネルギーとして、太陽光や風力などといった、クリーンエネルギーが注目されています。この動きは3.11以前からも注目されていましたが、なかなか現実に実現となると、難しいのが現状です。しかし、記事ではその背景が語られていました。
 その背景の一つに、クリーンエネルギーを普及させるための補助金がある意味、ネックになっているというものです。現実に世界のクリーンエネルギー・プロジェクトへの投資の8分の7は、政府の補助金がなければ、在来エネルギーとは競合できない既存技術を対象としているというのです。これは、真の技術革新への投資は、全体からみれば、本の一部でしかないということですね。
 発展途上のクリーンエネルギーを今後、さらなる技術発展させ、普及させていくためには、投資は必要になってきます。技術確立や普及をさせるために、国としても補助金で後押ししたい。しかし、それが短期的な利益を追求するにしたがい、投資も安全な投資に集まることになってしまいます。安全な投資といえば、確実な技術とその需要による、経済効果につながります。そして、その流れは、補助金が期待できる早く簡単に実施できる既存のプロジェクト。
 この悪循環に陥っているというのです。

 そして、「核不拡散と原子力の平和利用を両立させる未知はあるか」の記事では、今後の世界情勢と戦略の中に、核という兵器と原発というものの、存在がどう世界各国の状況に影響しているかがありました。
 簡単に、核がなくなれば平和が訪れる、というのではなく、そのための課題と問題などが具体的にありました。

 3.11は大きなショックでした。3.11による福島第一原発事故。これによる今後の原発やエネルギー問題、経済、国際情勢など様々な分野で多くの議論がされています。
 私達の生活にも大きく関わってくるテーマだと思います。

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