海外ニュースはどうでもいいのか?

 経済不況の影響で、マスメディアの経営も厳しい状況が続いている。そうした中、海外支店の縮小や海外ニュースの取材の縮小も目立っている。
 そんな中、今年1月末の1週間に米メディアが報じた中東関連ニュースは、同期間の報道全体の56%を占めたという。
 海外報道に関しての興味はこれまで、報道の量にもあらわれてもきた。ABCテレビなど米3大ネットワークが1年間に流した海外ニュースを報道した長さをみると、
・1989年は過去最長規模の計4,828分(冷戦崩壊の影響もある)
・2000年は2,127分
・06年は3,059分
といった感じ。

 さらに、最近の中東における民主化へのデモの出来事で、さらに海外ニュースに対する興味が強くなり、中東の衛星テレビ「アル・ジャジーラ」の英語版ウェブサイトの今年1月で閲覧件数が従来の25倍に達したという。しかも、その半数以上(約160万件)が北米からのアクセス。

 こうしたことから海外ニュースの需要はあるが、経済危機の影響で、マスコミの海外拠点の縮小が目立つ傾向にある。
 ただ、問題は海外ニュースに関してのニュースが、遠い地域の出来事で、身近に影響があまり感じられないということになると、その海外ニュースへの関心も低くなることも。

 しかし、世界はつながっており、周りに回って自分たちに影響が出てくるもの。海外ニュースを疎かにしては、痛い思いはいずれやってくる。

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