スリーマイル島原発の今

 東北地方太平洋沖地震で原発事故が大変深刻な問題となっている日本。世界にも大きな衝撃を与えています。
 果たして今後、福島第1原発はどうなっていくのか?そして、その周辺の地域は?

 という疑問がわくのは私だけではないでしょう。
 そこで、米国で起きた原発事故のスリーマイル島原発事故がヒントになるかもしれません。
  毎日新聞(2011年3月27日(日))の「「情報不足 無力感に負けないで」 スリーマイルから祈り あす事故から32年」の記事で、米国スリーマイル島の原発に関する記事がありました。

 スリーマイル島原発事故は、1979年3月28日、2号機の2次冷却給水ポンプが故障し、緊急炉心冷却装置を誤って停止させるミスが重なって露出した炉心が溶融した。
 事故後の国際評価尺度(0~7)はレベル5。放射能除去に12年の歳月と9.7億ドル(約790億円)を要し、米国史上最悪の放射性物質漏洩となった。
 州都ハリスバーグの南東約20キロ。サスケハナ川の中州(スリーマイル島)に白煙を吹き上げる2棟の冷却棟が建つ。
 現在、2つの原子炉のうち、事故が起きた2号機は現存するが閉鎖され、1号機は85年に稼動開始しているという。

 当時、放射能に関する情報が混乱し、州政府が原発から半径5マイル(約8キロ)の住民に避難を勧告したのは事故から2日目。避難対象は妊婦と幼児約5,000人だったが、約14万人が避難したという。

 この原発事故を受け、様々な対策がとられることになっただろう。
 現在では、住民の大半は原発との「共存」を静かに受け入れているという。事故後に安全管理が徹底されたと評価され、原子力発電所や関連産業が地元の雇用先にもなっている。

 米国での原発事故後の対応は一つのヒントになるかもしれない。しかし、福島第1原発事故の衝撃は、日本はもちろんのこと、世界中に大きな衝撃を与え、原発事業に関する考え方を大きく変えてもいる。
 さらに、福島第1原発事故の国際評価尺度も、スリーマイル島原発事故のレベル5を超え、レベル6になったことが懸念事項の1つになっている。

 はやく、福島大1原発事故の終息、そして、安定へと向かって欲しい。