やり抜く力を磨くためのヒントが盛り込まれていた、本『GRIT やり抜く力 人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける』(アンジェラ・ダックワース)

 「やり抜く力」の重要さが書かれた内容となっていました。

ビジネスリーダー、エリート学者、オリンピック選手……
成功者の共通点は「才能」ではなく、「グリット」だった!
誰でもどんな分野でも一流になれる
最強・最速のメソッド!
(本の帯より)」

 人生の成功には、様々な要素が関係しているのでしょうが、その中で「やり抜く力」の要素は大きいものになりそう。
 「やり抜く」ということが、成功に対してどんな効果があるのか、やり抜くことで、目標に対して取り組む内容にどう影響していくのか、などということが書かれていました。

 「やり抜く」ことの重要さについて、そして、そのやり抜くためにはという方法のヒントなどが書かれていることは面白かった。ただ、ちょっとどこか学術的なものな感じもあり、ちょっとが物足りない感じも受けました。

 やり抜く力をつけるための方法とか、やり抜くためにはどうしたらいいか、などはすごくヒントになるものでした。

 興味深かった内容は、

・調子のいい時はやたらと意気込んで頑張る人もいるが、そういう人はちょっとつまづいただけで、とたんに挫けてしまう。

・どんな分野であれ、大きな成功を収めた人たちには断固たる強い決意があり、それが2つの形となって表れていた。
 ①並外れて粘り強く、努力家だったこと。
 ②自分が何を求めているのかをよく理解していた。決意だけでなく、方向性も定まっていたということ。
 このように見事に結果を出した人たちの特徴は、「情熱」と「粘り強さ」をあわせ持っていること。

・最高のパフォーマンスは、無数の小さなスキルや行動を積み重ねた結果として生み出されるということ。
 →それは本人が意識的に習得する数々のスキルや、試行錯誤する中で見出した方法などが、周到な訓練によって叩き込まれ、習慣となり、やがて一体化したもの。やっていることの一つひとつには、特別なことや超人的なところは何もないが、それらを継続的に正しく積み重ねていくことで生じる相乗効果によって、卓越したレベルに到達できる。

・チームが首尾よく成し遂げるべきことは山ほどあるが、その屋台骨となるビジョンを確立することこそ、最も重要であるということ。
 →具体的な個々の目標を一つに束ねるもの、全ての目標を貫く目的が必要。明確に定義された哲学は、選手たちに指針や境界線を示して、みんなを正しい方向に導くことができる。

・目標を達成するまでの道のり(特に大事なのは、どんな障害が待ち受けているか)をしっかりと考えずに、ただバラ色の未来を想像しているだけでは、短期的にはプラスの面があったとしても、長期的にはまマイナスになるということ。

・道徳的に「正しい決断」などなく、自分にとって一番良いと思う道を選ぶしかないということ。

・目標を整理してピラミッド形にきちんと収めてみること。
 →重要性の低い目標にまで、どれもこれも必死に追い続けないこと。中にはやめた方がいいこともある。ひたむきな努力は必要だし、おそらくあなたが考えている以上に長い時間をかけるべき。しかし、重要な目的を達成するための「手段」にすぎない目標にまで、「絶対にやり遂げなければ」と不毛な努力を続けても意味がない。

・重要度の低い目標を諦めるのは悪いことではなく、むしろ必要な場合もある。
 →他にもっと良い実行可能な目標があるなら、一つの目標だけにいつまでも固執するべきではない。また、同じ目標を目指すにしても、今の方法よりもっと効率的な方法や、もっと面白い方法があるなら、新しい方法に切り替えるのは理にかなっている。ただし、重要度の高い目標の場合は、安易に妥協すべきではない。

・うまくなるコツは、自分よりややスキルの高い仲間と一緒にプレーすること。
 →一人が上手になれば、一緒にプレーをする人たちの学習環境は必然的に向上する。

・全体像から、成熟した「やり抜く力」の鉄人たちに共通する4つの特徴が見えてくる。
 ①興味:自分のやっていることを心から楽しんでこそ「情熱」が生まれる。
 ②練習:「粘り強さ」の一つの表れは、「昨日よりも上手になるように」と、日々の努力を怠らないこと。自分の弱点をはっきりと認識し、それを克服するための努力を日々繰り返し、続けなければならない。
 ③目的:自分の仕事は重要だと確信してこそ、「情熱」が実を結ぶ。自分の仕事は個人的に面白いだけでなく、他の人々のためにも役立つと思えることが絶対に必要。
 ④希望:希望は困難に立ち向かうための「粘り強さ」。最初の一歩を踏み出す時からやり遂げる時まで、時には困難にぶつかり、不安になっても、ひたすら自分の道を熱み続ける姿勢が重要。

・大小様々な挫折を経験して打ちのめされるが、立ち上がれば「やり抜く力」を発揮することができる。

・ただ好きだからといって、上達できるとは限らない。自分の興味があることを掘り下げるにしても、練習に励み、研究を怠らず、常に学ぶなど 努力をしない限り、上達するはずがない。

・普通の人々と違って、エキスパートたちは、ただ何千時間もの時間を積み重ねているだけではなく、「意図的な練習」(deliberate practic)を行っているということ。

・エキスパートは「3つの流れ」で練習する。
 ①ある一点に的を絞って、ストレッチ目標[高めの目標]を設定する:この時エキスパートたちは、既に得意なところをさらに伸ばすのではなく、具体的な弱点の克服に努める。あえて自分がまだ達成していない困難な目標を選ぶ。
 ②しっかりと集中して、努力を惜しまずに、ストレッチ目標の達成を目指す:面白いことに、多くのエキスパートは人の見ていないところで努力する。
 この段階では、どうしても否定的なフィードバックが多くなる。つまりエキスパートたちは、うまくできた部分よりも、うまくできなかった部分を知って克服したい。すみやかにフィードバックを求めること、そして否定的なフィードバックにしっかりと対処することは、どちらも極めて重要。
 ③改善すべき点が分かった後は、うまくできるまで何度でも繰り返し練習する:目標を完全にクリアできるまで――以前はできなかったことが、すんなりと完璧にできるようになるまで、できないと思っていたことが、考えなくてもできるようになるまで、繰り返し練習する。

・目標を達成した後は、エキスパートたちは新たな目標を設定し、弱点の克服に努める。小さな弱点の克服をこつこつと積み重ねていくことが、驚異的な熟練の境地に至る道。

・最も重要なことは、時間の長さよりも「どんな練習をしているか」が決め手になること。

・ただ何時間も猛練習をして、自分たちを極度の疲労に追い込めばいいってものじゃない。それよりも大事なのは、周到に考えた質の高いトレーニング目標を設定して、それを達成すること。それに、長くても1日数時間が限度。

・「意図的な練習」を最大限に活用するためには「習慣化すること」。
 →具体的に説明すると、「意図的な練習」を行うために、自分にとって最も快適な時間と場所を見つけること。いったん決めたら、毎日、同じ時間に同じ場所で「意図的な練習」を行う。なぜなら大変なことをするには、「ルーティーン」にまさる手段はないから。

・目標を明確に意識しフィードバックを受け、意図的な練習でやるべきことを全てこなしても、いい気分でいることはできる。
 →そのためには批判をせず、“今、この瞬間”の自分を見つめることが重要。批判はチャレンジを楽しむ邪魔になるので、批判を取り除いて自分をラクにする。

・興味を持続させるには、自ら積極的に掘り下げ、深めていく必要があるということ。
 →天職との出会いは、完成したものを見つけることではない。受け身の姿勢ではなく、自分から積極的に行動することが大事。

・今自分のやっている仕事が、社会にとってどのように役立つかを考えてみること。

・今の仕事がなるべく自分にとって一番大切な価値観につながるように、ささやかでも意義のある変化を起こしてみること。

・どんな職種でも、業務を追加したり、あるいは他の人に任せたりして工夫をすることで、今の仕事を自分の「興味」や「価値観」に合うように変えることができる。

・目的を持った生き方の手本となる人物(ロールモデル)からインスピレーションをもらうこと。

・今から15年後の自分を想像してみる。
 →その時、あなたにとって一番大切なものは何だろうかを考えてみる。

・もっといい人間になりたい、と思わせてくれるような生き方をしている人はいるか? それは誰か? そう思う理由は何か?

・悲観的になったのは、何度も失敗を経験したからではなく、「成功」と「学習」についての考え方が誤っているせいなのではないか。

・筋肉を鍛えれば強くなるのと同じで、新しい課題を克服しようと頑張っていると、脳はそれに応じて変化する。
 →脳が完全に「固定」してしまうことは一瞬もなく、生きている限り、神経細胞は互いに新しい結合を増やし、既存の結合を強化する能力を持っている。
 しかも、成人後はミエリンと呼ばれる物質を増加させる能力を維持している。ミエリンは絶縁被覆のように、中枢神経の外側を覆っている物質で、神経細胞を保護し、神経細胞間のシグナル伝達を行う。

・楽観的に考える練習をすること。

・「ハードなことに挑戦する」というルールがあり、3つの条件がある。
 ①一つはハードなことに挑戦しなければならない:「ハードなこと」というのは、日常的に「意図的な練習」を要すること。
 ②やめてもよい:ただし、やめるには条件があり、シーズンが終わるまで、例えば授業料を既に支払った期間が終わるなど、区切りのよい時期がくるまではやめてはならない。始めたことは最後までやり通すべきであり、最低でもある程度の期間は、一生懸命に取り組む必要がある。
 ③「ハードなこと」は自分で選ぶ:選ぶのを他人任せにしない。自分が少しも興味を持っていないのに、ハードなことに取り組んでも意味がない。
 +④新しいことでも、今やっていること(ピアノやヴィオラ)でもかまわないが、最低でも一つのことを2年間は続けなければならない。

・「やり抜く力」は伸ばせるということ。それには二つの方法がある。
 ①「やり抜く力」を自分自身で「内側から伸ばす」方法:具体的には、「興味を掘り下げる」「自分のスキルを上回る目標を設定してはそれをクリアする練習を習慣化する」「自分の取り組んでいることが、自分よりも大きな目的とつながっていることを意識する」「絶望的な状況でも希望を持つことを学ぶ」などの方法がある。
 ②「外側から伸ばす」方法:親、コーチ、教師、上司、メンター、友人など、周りの人々が、個人の「やり抜く力」を伸ばすために重要な役目を果たす。

・幸福感:人生で大切なのは成功だけではない。人は誰でも幸せになりたいはず。「幸せ」と「成功」はつながっているが、二つは同じものではない。

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