前作「グラスホッパー」の要素にさらに磨きがかかった、小説「マリアビートル」(伊坂 幸太郎)

 前作から続き、面白くパワーアップしていました!

小説「マリアビートル」(伊坂 幸太郎)

「幼い息子の仇討ちを企てる、酒びたりの元殺し屋「木村」。優等生面の裏に悪魔のような心を隠し持つ中学生「王子」。闇社会の大物から密命を受けた、腕利きの二人組「蜜柑」と「檸檬」。とにかく運が悪く、気弱な殺し屋「天童虫」。疾走する東北新幹線の車内で、狙う者と狙われる者が交錯する――。小説は、ついにここまでやってきた。映画やマンガ、あらゆるジャンルのエンターテインメントを追い抜く、娯楽小説の到達点!
(小説のあらすじより)」

 前作、「グラスホッパー」の面白さに、さらに磨きがかかった続編となっていました。といっても、今作から読んでも楽しめる構成。ただ、前作から読んでいると、ますます面白いと思います。
 前作で登場した人物が、今作でも出てきて、しかも主人公とかではなく、いい感じで周辺の登場人物として登場して、物語のいい要素になっているのがすごくGood!

 伊坂幸太郎の独特な不思議な雰囲気は今作でも楽しめるものの、今回はちょっと違った独特な雰囲気の感じになっていました。もちろん、その雰囲気もすごくいい感じ。
 物語は前作とはちょっと違ったリズムというか、テーマというか、要素というか(笑)。登場人物の設定は前作を受け継いでいますが、物語展開がちょっと趣向が違って、それがいい感じで物語に入り込める感じになっていました。

 終始、ほとんど電車の中での舞台なんですが、物語の奥深さもあり、その奥深さが登場人物の設定と伊坂氏の不思議ワールドで、物語に夢中にさせてくれました。
 そして、登場人物の今と次の展開、そして、物語がどうなっていくのか? さらに、物語の登場人物が問いかける質問(特に、王子)の行方をうまい具合に物語に盛り込まれながら展開していくのは、さすが!
 その物語展開上、多少、登場人物の行方がわかりつつも、その展開の答えを知りたくなる仕組みが面白い!

 私としては、前作「グラスホッパー」を超えた面白さ、深みを感じ読めました!

8/10)

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