痛快な政治改革のタノモシサ(笑)満開で楽しめた、『史上最強の内閣』(室積 光)

 これは面白かった! 政治をこんな面白い形で読めるのはGood!

 北朝鮮が、日本に向けた中距離弾道ミサイルに燃料注入を開始した。中身は核なのか。支持率低迷と経済問題で打つ手なしの自由民権党の浅尾総理は、国家的な有事を前に京都に隠されていた「本物の内閣」に政権を譲ることを決意した。
 指名された影の内閣は、京都の公家出身の首相を筆頭に、温室育ちの世襲議員たちでは太刀打ちできない国家の危機を予測し、密かに準備されていた強面の「ナショナルチーム」だった。果たして、その実力は? 書店員さん熱狂。「こんな内閣があったら」と願わずにはいられない全国民待望(のはず)の内閣エンタテインメント!!(解説は立川談四楼氏)

(小説のあらすじより)」

 現実の世界で政治の混乱状態を考えると難しいものだとなってしまいがち・・・・・・。そんな中、「こんな内閣があったらな~」って思いつつ、物語を楽しめました。
 物語展開はテンポも良くて、すごく読みやすく、夢中になって物語に入り込めました。

 登場人物も魅力的で、これがまた日本の歴史を知っているとさらに面白いと思います。日本のこれまでの歴史のオールスターですね(笑)。
 そんな登場人物が日本をいい感じで引っ張っていく展開は痛快かつ、現実の社会を考えるきっかけとなるもので、考えさせる工夫がされていました。

 頭を悩まされる複雑な問題、モノゴトに対してヒントが盛り込まれており、それがまた物語に夢中にさせられる要素でもありました。
 物語展開の中でメディアのあり方や政治のあり方、といったことをうまく盛り込まれており、物語を通じて、考えさせる工夫も盛り込まれていました。
 この小説は、現実の社会や政治について考えるきっかけをつくってくれ、「政治は難しい」と距離をとってしまうことに対して、物語を通じて、「自分のできることは何か」を考えることにもなるのではないかと感じます。

 とちょっと堅くなってしまいましたが、物語は感情移入でき、痛快劇を楽しめるものでした。
 物語の展開もリズムよく、そこにはスリリングさも上手い感じで盛り込まれており、登場人物の次の対応はどうなるのか? という気にさせる展開で進んでいきます。しかもそれが不安というのではなく、頼もしさ楽もしさ(笑)タノモシサ)というユニークなものなのが面白い。
 そして、そのタノモシサ(笑)は本物の内閣へのリアクションに対しても当てはまり、笑わせてくれるもので、それがまた痛快でした(笑)。

 考えるだけではなくて、面白く政治や問題を取り上げて、それを物語として魅力的で、痛快な政治改革を楽しめる作品となっていました。

9/10)

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