ロシア関連の内容が多かった、『国家の攻防/興亡 領土、紛争、戦争のインテリジェンス』(佐藤 優)

 ちょっと前のことから最近のことについての分析内容でした。

ロシア、ウクライナ、シリア、「イスラム国」…
「世界の火薬庫」から考える!!

インテリジェンスで読み解く最新の世界史。

時代を切り拓く智恵をこの手に!!

■ロシアと北朝鮮の急速な接近
■ウクライナのマレーシア航空機堕落
■スコットランドの住民投票と沖縄
■諜報戦でのソ連とロシアの連続性
■ウクライナ危機の解決が「イスラム国」対策につながる

会員制情報誌『エルネオス』での、約9年に及ぶ連載を厳選。
現代の危機・反知性主義との闘いの記録。

(新書帯より)」

 会員制情報誌「エルネオス」での連載から厳選された内容が掲載されているそうで、この「エルネオス」はロシア情勢に強いそうです。そのため、内容もロシア関連について、日露関係についてのことが多く掲載されていました。

 全体の話も盛り込まれているし、数年前の内容についても盛り込まれているので、そこから今と照らし合わせることもできます。

 興味深かった内容は、

・新自由主義は、市場での競争で勝利した者が成果を総取りすることになるので、個人や個別企業が全てとなり、国家、地域共同体、宗教共同体などに意義を認めることができなくなってしまう。そのため、政治の機能としては、市場だけに任せておくと貧富の格差が拡大してしまうので、富の再分配を行なうことに。
 この新自由主義は、本質的に国家を弱体化し、政治を忌避する性格を帯びている。

・市場の競争原理に反する要素を全て除外して、自由な競争によって問題を処理するという発想は、近代以降、常に存在した。それは、自由競争により、自由の優位が保証される最強国の利害と常に一致する。
 東西冷戦期においては、自由主義原理を貫くと資本主義陣営内部の軋轢が増すことになり、社会主義国につけ込まれ、革命が起きる危険性があったことから、自由主義原理は抑制されていた。それは、福祉国家という名で西側陣営にも社会主義的政策が部分的に導入されていた。
 しかし、ソ連崩壊により、そのような配慮も不要になり、21世紀においてアメリカが新自由主義政策を露骨に推進するのも、最強国としてのこの利害につながる。

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