一回り大きくなった竜崎を楽しめた、『転迷 隠蔽捜査4』(今野 敏)

 今作は、主人公が振り回されるけど、持ち味は十分活かされた物語でした!

大森署署長・竜崎伸也の身辺は、にわかに慌しくなった。外務省職員の他殺体が近隣書管内で見つかり、担当区域では悪質なひき逃げ事件が発生したのだ。さらには海外で娘の恋人の安否が気遣われる航空事故が起き、覚醒剤捜査をめぐって、厚労省の麻薬取締官が怒鳴り込んでくる。次々と襲いかかる難題と試練――闘う警察官僚竜崎は持ち前の頭脳と決断力を武器に、敢然と立ち向かう。
(小説のあらすじより)」

 今作の主人公・竜崎は、これまでの経緯を通じて一回り大きくなったようです。物語としても、竜崎のあの独特さを見ることもでき、楽しめる内容でした。

 今作の竜崎は、あの原理原則を大切する竜崎を見ることができるとともに、事件が重なったりして追われる展開。さらに同じ公務員でありながらも他派閥や他省庁とのやり取りが加わり、竜崎は振り回されます(笑)。
 そんな状態の中、竜崎の独特な持ち味は十分に味わうことができて、振り回される中でも竜崎の快進撃を楽しむことができました。

 やはり、こんな竜崎を見たいと思った作品と同時に、これまでの竜崎の経験してきた過程があっての、新たな竜崎を見ているようで頼もしく、物語を楽しめました。
 そして、登場人物達とのやり取りが、さらに面白くさせてくれました。ちょっとした暗黙の常識を覆される登場人物達への影響と反応は、読んでいても笑えてきます(笑)。 

8/10)

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