オリンピック施設を木でつくったら? 「Timberize TOKYO 2020」

 9月14日(日)、東京都港区南青山のスパイラルで開催されていた「Timberize TOKYO 2020」を見に行ってきました。(イベントは9月5日(金)から15日(月)まで開催)

 2020年東京オリンピックが開催されることになりましたね。そうなると、オリンピックの施設環境が必要になってきますから、新しい環境整備をしていかなければなりません。
 そうした環境整備の際、施設をどうするか、新しく建てることにもなります。ただし、問題は、それが地球環境を十分に考えたモノでなければいけません。つまり、オリンピック後のことをも考えた施設環境整備が必要になってきます。
 そこで、「」という素材にピックアップした内容がこの展覧会でした。日本の建築文化では、「木」は古い文化を持っており、そのメリットとデメリットの経験は十分に蓄積されています。その「木」を活用した環境整備が提案されていました。

 

これまで木造建築は、地産地消のもと森林資源の豊かな地域で積極的につくられてきました。しかし、森林を活性化させることは、その地域のみならず全国規模で考えていかなければならない問題です。特に、森林資源の恩恵を享受している都市部ではその積極的な活用が望まれます。2020年のオリンピックは、都市木造の可能性を考える貴重な機会と考えられ、実際に都市木造によるまちづくりが行われれば、オリンピックはもちろん、それ以降の都市の姿に大きな影響を及ぼすことになります。1964年のオリンピックが創り出した近代都市としての東京は今や飽和状態に達し、その役割を終えようとしています。2020年のオリンピックは、これからの東京のあるべき姿を描き出し、新しい価値観を提示するまたとない機会です。本展覧会では、その一つの姿を模型や情報展示でご紹介し、それに加えて実物大木造スタンド、2000年以降に建てられた100の木造建築の模型を展示します。2020年という一つの道しるべに向かっていく動き(2014~2020)とそれ以降(2020~)を来場者の方に実感していただきます。
(案内より)」

 東京オリンピック2020の関連施設を「ティンバライズTmberize)」したら?

ティンバライズ(Timberize)とは、木でつくれないと思っていたものが、木でつくれるとしたら、街はどのように変わるのでしょうか?
木は英語で<wood>、丸太は<log>、人の手によって加工された材木とか製材は、「timber」と呼ばれます。
ティンバライズ(timberize)は「timber」から考え出された造語です。
Team Timberizeは、鉄やコンクリート、プラスチックに置き換えられてしまった「木」を新しい材料としてとらえ、木造建築の新しい可能性を探っています。

(案内より)」

 つまり、東京オリンピックの関連施設を「木」でつくったらどうなるの?

 なるほど。面白いテーマですね。

『東京オリンピック2020の関連施設をティンバライズしたらどうなるだろう?』

この問いを出発点にして展覧会の企画は動き出しました。話し合い検討している中で浮かび上がってきたのは、2020年はひとつの通過点であるという意識です。仮設、本設、改修と建て方は3つありますが、いずれにしろ、そこで終わるのでなくその後につづいていくことが大切だということです。

本設の場合は、新しく建つ建築はオリンピック時のみならず、その場所にあり続けるための機能性や柔軟性、周囲との関係性が必要となります。仮設は、取り壊してしまうから何をやってもいいという前時代的な考え方ではなく、使用された資材を有効に活用していくことが必要です。そして何よりも、そうした沢山の都市スケールの開発が行われることで、新しい街が創造されるのですから、2020年の先までずっと愛される素敵な街であってほしい。

その新しい街を考える上での大事なコンセプトとして「ティンバライズ」というキーワードは人々の思いをつなげます。

「木」という素材は、環境を意識したこれからの社会に適した素材であり、また、森林国日本において歴史的にも重宝され、愛され続けてきた素材です。
オリンピックという国家的なイベントを契機として、未来へつながる街を、「木」を中心にしてつくっていくことは、ごく自然なことではないでしょうか。

本展覧会では、
1 オリンピック施設展示
2 実物大展示
3 100の木造建築 展示
4 木と木造建築の基礎知識 展示
5 杉の休憩スペース
の5つのコーナーがあります。

それぞれのコーナーで、まずは存分に「木」の良さと「木」の可能性を体感していただき、それとともに7年後のオリンピック、そしてその先の未来を、皆様自身の想像力でつくりかえてください。

(2014年9月 team Timberize)

(案内より)」

  

 「オリンピック施設 展示」では、木造建築によるオリンピック施設の模型が展示され、パネルでは、木造建築におけるメリットなどが紹介されていました。

 

 

 

 

オリンピック施設展示について
現在オリンピック委員会で作成している施設配置やイメージを参考に、施設の集まっている臨海ゾーンの一角を取り出して計画することにしました。競技施設、選手村、プレスセンター、商業施設などの施設のうち、競技施設を中心とした有明ゾーンと選手村を中心とした晴海ゾーンをピックアップしました。また、点在する大型競技場や交通ネットワークについても検討しています。模型展示は、競技施設系は1:200、居住系は1:50の縮尺でつくられています。有明地区では、大規模建築における木のデザインと構造システムが見所であり、また、仮設建築ではその大量の木材がそれ以降どうなるのか、そしてその街はどうなるのか、つまりアフター2020がパネルによって提案されています。晴海地区では、あえて縮尺の大きい模型としました。選手村は一万人以上の住む街となるため、教育・福祉施設、行政サービス、商業施設などの機能が必要とされ、そうした施設群が新しい風景をつくり出します。ティンバライズされた街の暖かさや良さを実感してもらえると思います。

(案内より)」

 「実物大展示」では、まさしく実物大の木造を体験できるもので、木造仮設スタンドがあって実際に座って体験できました。

 

 「100の木造建築 展示」では、70人以上の建築家によるこれまでの(2000年以降)木造建築の模型が展示されていました。

 

 

 

 「木と木造の基礎知識 展示」では、木造についての基礎知識や耐火性能などなど。

 

 展覧会は多くの人々が来場されており、オリンピック、住宅、建築、木造に関心があるのが伝わってくるものでした。 

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