今年も見ごたえがあった「世界報道写真展2014」

 6月14日(土)、東京都目黒区の東京都写真美術館で開催されている「世界報道写真展2014」(WORLD PRESS PHOTO)に行ってきました。

 オランダアムステルダムで2月に、「世界報道写真コンテスト」が開催されました。今年で第57回となるそうです。
 今年は、132の国と地域から、5,754人のプロの写真家から計98,671点が応募されたそうです。
 そして、「世界報道写真展2014」では、その中から入賞作品約140点が展示されました。

 この写真展は「世界各地で起きている物事を伝えることで、見る人が世界をより深く理解できる場になること」を目指しているそうです。
 入賞作品の審査も多くの議論がされたそうで、問題を論じるのは写真を掲載した媒体と撮影者。そして、審査はテーマが何であれ、撮影者が被写体や社会にとり重要だと考える問題をいかに効果的に表現しているか、という点で審査したそうです。
 そして、評価の要因として、「審美的要素」「ジャーナリスト的視点」や「長く惹きつける力」「対話の始まりになる」「深く考えさせるもの」といった要素だそうです。
 多くの審査に対しての議論がされ、こうした内容へと決まっていったそうです。

 世界報道写真大賞には、夜のジブチの海岸でアフリカの出稼ぎ労働者が、携帯電話を掲げて微弱な電波をひろって外国の家族と連絡を取り合おうとしている写真でした。人との結びつきはどこにいっても変わらないものだと感じさえる写真でした。

 興味深かった写真は、
・コンゴでのLGBTへの差別問題を取り上げた写真。
 LGBTとは、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーのこと。(日常生活)

・ロシア北部ノリリスクの環境問題を取り上げた写真。
 世界で最も環境汚染のひどい都市の一つだとされ、世界最大の採鉱冶金コンビナートがあるそうです。しかし、現在、永久凍土の上の層が溶け始め、建物の地盤沈下が深刻になっているといいます。町は1年のうち250~270日間、雪で覆われるほどの厳しい環境。
 この町は、1930年代に工場都市として建設されたそうで、1956年まではソビエトの強制収容場として使用されたそうです。(日常生活)

・ガザの停電。(一般ニュース)

・即席爆弾をつくっている男性の写真。(一般ニュース)

・ダマスカスでの、政府軍の戦車による砲撃で、がれきが落ちてきた衝撃の写真。(スポットニュース)

・アメリカのボストン・マラソンのテロの写真。(スポットニュース)

・フィリピンの台風「ハイエン」。
 がれきで埋めるつくされた町(レイテ島タクロバン)の様子の写真。(一般ニュース)

・ケニアの首都ナイロで、2013年9月21日に起こった立てこもり事件の様子。
 人質の様子など。(スポットニュース)

・特別表彰として、オーストラリア・タスマニア州のダンオーリーの町で発生した山火事から逃げる大人1人と子供5人の写真。

 会場では、「決意の旅立ち 東日本大震災から3年」という映像が放映されていました。3・11直後に高校に入学した若者達が卒業。今後の決意を語っていました。

おなじ時代、おなじ空の下に
オランダで毎年開かれる『世界報道写真コンテスト』。世界各地の10万点近い応募作品の中から選ばれた大賞など、入賞作品を紹介する『世界報道写真展2014』を開催いたします。
アフリカの出稼ぎ労働者たちが、微弱な電波を頼りに携帯電話で外国の家族と連絡を取ろうとする姿。
台風30号の生存者たちが祈りの行進をするフィリピン。インドの先天性色素欠乏症の男の子たち。
人間に最も近い動物といわれるボノボの写真など、同じ時代、同じ空の下で起きていることを伝える作品はどれも、私たちが目にすることの驚くようなドラマを写しています。

(案内より)」

 

 この写真展は、ヨーロッパやアフリカ、アジア各国など約100会場で1年を通じて開催されるそうです。
 ちなみに、日本では、
・東京:東京都写真美術館、6月7日(土)~8月3日(日)
・大阪:ハービスHALL、8月12日(火)~8月21日(木)
・京都:立命館大学国際平和ミュージアム、9月17日(水)~10月12日(日)
・滋賀:立命館大学びわこ・くさつキャンパス、10月14日(火)~10月30日(木)
・大分:立命館アジア太平洋大学、11月2日(日)~11月16日(日)
と会場で開催されます。

 

 ちなみに、次の2015年の開催は、東京芸術劇場(池袋)だそうです。

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