クライマックスで一気に心を掴んできます、『宣戦布告』(レン・デイトン)

 この小説の印象は、それぞれ物語を最後まで我慢して読むことで、大きな夢中を得られる小説だと感じました。

1940年夏、英国占領を目論むドイツと英国空軍は激しい航空戦を展開していた。その<英国の戦い>のさなか、ハリケーン戦闘機を駆る一パイロットの目から空中戦の様相を刻明に描く「アダージオ」をはじめ、ヴェトナムで道に迷った二人のアメリカ兵が辿る奇妙な運命「コーラの飲める基地」、冷徹な撃墜王の姿を通して第一次大戦の空中戦の苛酷な現実を描く「ヴィンターの朝」、戦後再会した大佐と伍長がそれぞれ回想する一台のシャーマン戦車をめぐるエピソード「べつの二人だったに違いない」など、巨匠が13の短篇に戦争の真実を映しだす傑作集
(小説のあらすじより)」

 正直、私はあまり短編集は好きではないんです。それでも、いくつか面白かったのがありました。
 「机上の損害」、「新時代の挨拶」、「セールスマンにボーナスを」の作品は、結構面白かった。私の感じたのは、この小説全般にいえることですが、物語最後で謎が解かれる構成で面白くさせられました。「机上の損害」と「新時代の挨拶」では物語の途中までは淡々と読んでいたんですが、クライマックス、終わりで一気にのめりこませられました(笑)。
 「セールスマンにボーナスを」は途中から、どうなるのだろうという展開で楽しめた作品でした。

 ただし、冒頭でも書きましたが、夢中になるのは本当にクライマックスで、そういうことか~ってなった時なんです。なので、それまでは、結構淡々と読んでいる感じなんですね。
 それが、結構、読み気を厳しくもさせられます。

3/10)

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